About ProjectソーシャルVR内において、作家自身のアバターを纏って過ごしながら、他者との交流、インタビュー、あるいは記念写真を撮影することで、VR空間を映像や写真といった形でアーカイブを試みるアートプロジェクト。2022年9月から現在にかけて進行中。2024年1月にプロジェクト成果をVRChat内で公開予定。Commons in a void(2023) 本作は、バーチャルリアリティ空間上で出会った見ず知らずの他者と「記念写真」を撮影し、アーカイブを行うアートプロジェクトであり、映像作品と記念写真群の2つの構成からなる。 アバターをまとうことで、自らの姿形を変えて集うことができるバーチャルリアリティ空間がある。それらはソーシャルVR、メタバースと呼ばれ、新型コロナウィルス蔓延以降、注目を集めている。新たなアイデンティティの獲得、物理的現実に近いコミュニケーションというユートピア的側面と、版権侵害による違法なアバター、支離滅裂なコミュニケーションというディストピア的側面との両側面が語られる様は、テックジャイアントに寡占される以前のインターネット黎明期を想起させる。 そのような楽土と混沌とが揺らぐ情景を記録しようと、バーチャル空間上にカメラを構える実践は、記念写真というコモンズ(共有財)を手がかりにすることで、作家自身の意図を超え、リアルとバーチャルの境界を超えた人間性、アイデンティティ、あるいは他者とのつながりという問いへ踏み出していく。形式:アートプロジェクト、シングルチャンネルビデオ、写真整音:伊藤琴音印刷:齋藤千春プロジェクトの経過〜2023/07シングルチャンネルビデオ『voidtypes』を制作。〜2022/12シングルチャンネルビデオ『Chronicle of a void』を制作。