VRChatを活用したインタビューを通して制作している作品試作であり、コ本や honkbooksと共同で企画している〈BIOSONDE Project〉* から派生して制作が進められている。1年前に移転した「コ本や honkbooks」の3Dデータを手掛かりに、VR内で関係者からエピソードを収集し、1本の映像への転換を現在試みる。タイトルは、光を照射し、反射光が返るまでの時間から対象物との距離を測定する3Dスキャンの方式から名付けられた。光の反射により空間がデータとして輪郭を帯びるように、場所の記憶もまた、そこにいる/いた人たちの声やイメージが記録され、編集というプロセスを経て形を帯びる。昨今、多様な形式でアーカイブが試みられる中で、データで語りえる、あるいは語り得ない、場所の記憶や情念を保存する試みの経過を報告する。*〈BIOSONDE Project〉は、本間悠暉とコ本や honkbooksによる「観測」をテーマにしたプロジェクトであり、「場」に残存する行為や事象について、ローカル、 バーチャルリアリティ、スタジオの3つの空間から観測するメディアを横断したリサーチを試行する。形式:プレゼンテーション映像 6分10秒